皆様、明けましておめでとうございます。当事務所名の変更は、既にお知らせしたところですが、私、昨年秋の叙勲で、旭日中綬章をいただきました。11月28日、最高裁判所において勲記と勲章の伝達を受け、その後皇居にて拝謁させていただきました。
叙勲は、万人が万人、手放しで喜ぶものではありません。福沢諭吉、芥川龍之介、市川房枝など叙勲に反対しています。私は、大物ではなく、いたって平凡な人間ですので叙勲を受けることにしました。
ただし、叙勲はあくまで国の評価です。皆様からみて、役に立つ弁護士と言えるかは別問題です。
私も、常に研鑽を怠らず、なお一層の有意義な弁護士活動を心掛ける所存ですので、皆様のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
さて、叙勲の話はこの程度にして、民事裁判に生成AIを活用しようという話が飛び込んできました(令和7年12月30日、読売新聞朝刊)。正確に理解はできていませんが、民事裁判の根幹である事実認定や主張整理を生成AIに行わせ、裁判官の判断の補助をさせようというもののようです。しかし、いくつかの懸念があります。そもそも事実認定は、代理人である弁護士が様々な観点から取捨選択した事実をつなぎ合わせて一つの見方を裁判官に提供するものであり、知識を習得しているとはいえ、偏った見方になる恐れが否定できない。また、主張整理は、認定した事実に対し、法律構成をしてゆく作業であり、経験と価値判断に基づいてなされるべきであって、生成AIが適切な正解を出せるのであろうか。
最高裁は、これから研究を始めるところだということであるが、裁判官も人間であり、補助の域を超えてAIの判断に頼ってしまうことに懸念を覚える。生成AIには、知ったかぶりをする「ハルシネーション(幻覚)」のリスクも指摘されている。今後の研究に際しては、訴訟当事者である弁護士の意見も十分に取り入れて進めていただきたいものである。