ブログ


事務局ブログ/前橋文学館訪問

ごきげんようジムカタです。

今回のブログでは、私が先月訪れた群馬県の『前橋文学館』の様子をご紹介します。

こちらの文学館の正式名称は、『萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち 前橋文学館』。

現在の前橋市出身、明治生まれの詩人である萩原朔太郎の作品を主に収蔵しているそうです。

今回の企画展『ロマンチックな飛翔 酒と詩人と人生と』のポスターが掲示してある館外観。

このタイトルとポスターデザインに惹かれ、初の前橋訪問となったのです。

館内の壁の所々に、朔太郎の詩の断片が。階段を上がったところには・・「懺悔者の背後には美麗な極光がある」。

くぅ~っ!この演出を考えた方々のセンスや感性などなど・・惚れ惚れしますね。

館は、朔太郎も詩に詠んだ広瀬川沿い。何とも風情がある柳の並木。

この川を渡る橋の向こう側には『萩原朔太郎記念館』。朔太郎の生家のうち、いくつかの建物が移築復元されています。

多くの作品が生まれた書斎の屋根の上には、朔太郎作品の重要なモチーフである猫のオブジェが、訪れた人を見降ろしていました。

 

弁護士ブログ/―拘禁刑の話-

1 従来、受刑者(犯罪を犯した人)を刑事施設(刑務所が代表的)に収監する刑罰として「懲役」と「禁固」の2種類が定められていました。

しかし、2025年6月1日の改正刑法の施行後は、懲役と禁固が「拘禁刑」に一本化されます。各犯罪について定められている法定刑も、懲役や禁固から拘禁刑に変更されます。

2 従来の懲役と禁固は、刑務作業の義務があるか否かによって区別されていました。つまり、懲役では刑務作業が義務付けられていました。懲役受刑者は、1日8時間を超えない範囲で①生産作業②社会貢献作業③職業訓練④自営作業といった作業を行い、1日4500円程度(2022年度)の作業報奨金が支払われます。これに対し、禁固では、刑務作業の義務はなく、希望する受刑者に刑務作業が許可されることになっていました。

新設の拘禁刑の受刑者は、受刑者の改善更生や社会復帰を図るために必要と認められる場合に限り、刑務作業をさせることになります。刑務作業を免除または軽減された受刑者には特性に応じた更生プログラムが予定されています。

3 拘禁刑が新設された理由は、主に以下の理由によります。まず、①懲役と禁固を必要性が乏しいことです。入所受刑者の99.7%は懲役刑であること、しかも禁固受刑者の86.5%が刑務作業に従事しているのです。次に、②刑罰の目的として、再犯防止がより強調されるようになったためです。刑罰には、犯した罪に対してペナルティを与えることにより将来の犯罪を抑止するという目的がありますが、犯罪者に対して直接的に働きかけることによって再犯を防止しようという考え方が重視されるようになりました。背景には、出所した人が再び罪を犯すケースが多いという現状があります。

4 拘禁刑の受刑者に対して行われる更生プログラムの例を一部紹介します。①知的障害者や精神障害者の社会復帰を促す福祉支援課程②薬物依存・ギャンブル依存症などからの脱却を促す依存症回復課程③学力向上・就労技術習得を促す若年課程④対人スキルの向上などを促す新たな形での刑務作業などです。

5 拘禁刑は、本年6月1日以降に起きた事件、事故に適用されますので、実際に拘禁刑の判決を受けて入所するのは今秋以降と言われています。

事務局ブログ/ 花火大会

水田には青々とした若苗が並んでおり、カエルの声も響き渡る毎日。

先日の土曜日には地元の鹿沼市で花火大会がありました。

5月24日は黒川河畔、31日には鹿沼72カントリークラブから花火の打ち上げがあり、一足早く夏の雰囲気を楽しめました。

 

子供たちと一緒に花火大会へ出かけることもなくなった数年前からは、夫と二人、近くに広がる水田地帯まで歩き、遠くで上がる花火を眺めております。

花火が闇に美しい彩りを添え、水田には花火の光が映り込み、その静かな揺らぎが幻想的な輝きを放っていました。

涼しい夜風に吹かれながら、花火の音とカエルの鳴き声が織り成すこの特別な瞬間に、心がじんわりと癒されていきます。その瞬間だけを純粋に楽しむ時間。何も考えず、ただ目の前の美しさと、夜の音の調べに身を委ねることで、日常の忙しさからそっと抜け出せる。

短い時間ではありましたが、こうして夜空を彩る光の花々を眺め、自然の音に耳を傾けるのは、最高の贅沢なのかもしれません。

 

 

間もなく梅雨入りとなりますね。

湿度・気圧の変化で体調を崩しやすい時期でもありますが、皆様もお体に気を付けてお過ごしください。

法律コラム/当番弁護士

刑事裁判で、被告人が弁護士を依頼できない場合、通常、裁判所が弁護士を選任します。「国選弁護人」と呼ばれるものです。

しかし、この「国選弁護人」は、逮捕された後すぐに選ばれるものではありません。

刑事事件の身柄拘束は、まず最大72時間の逮捕、その後10日まで(1回延長可能)の勾留という、二つの手続きに分かれていますが最初の逮捕の手続の段階では、国選弁護人は選任されません。簡単に言うと、逮捕されてからおおむね2日くらいは、裁判所は弁護士を選んでくれないのです。

 

そこで、弁護士会の重要な仕事として、依頼を受けた場合「当番弁護士」として1回まで無償で弁護士を派遣することにしています。

一般的には、逮捕されている人から警察署を通じて弁護士会に電話がありますが、時々ご家族などからのお電話もあるようです。火急の事態に使うものなので、調べてご連絡をいただけるのでしょう。

 

また、このほかに民事家事当番弁護というものもあります。

これは、民事や家事の裁判の当事者になった方について、弁護士会で弁護士による法律相談を提供しているものです。

典型的には、急に裁判所から訴状が届いたような場合に使うことが想定されています。

民事家事当番弁護士も、刑事の当番弁護士と同様、1回無料となっています。

 

裁判所からの書類は、基本的に放置しておくと不利益を生じることが多いものです。もちろん、正式に弁護士に依頼できるのであればそれに越したことはありません。しかし、依頼料を支払うことが難しい場合でもひとまずは弁護士への相談してみましょう。

 

事務局ブログ/『まど・みちおのうちゅう』鑑賞記

ごきげんようジムカタです。GWも明け、早や2週間。日々気温が上がっております。やはり温暖化の影響が大きいのでしょうか。

さりとてまだ5月半ば過ぎ。晩には気温が下がり、しんみりとした寒さ(涼しさ)と静けさが広がり、日中も気持ちの良い爽やかな風が吹く、そんな季節ですね。

アンバランスさが進行してはいるものの四季折々の空気はやはりそれぞれにあり、そんな空気を肌で感じると、自分が何か大きな自然の一部を生きているという感覚を味わう瞬間があるものです。

つい先日私が訪れた地元の宇都宮美術館は、自然あふれる広大な森に囲まれています。

ふもとの駐車場に車を停め、その広大な森(の一部分)を抜けると、周囲の自然環境と調和するかのような低層作りのこの美術館にたどり着けるのですが、日々運動不足な私には少々きつい時もあり・・ただ今時期の天気が良い日はむしろその道程を楽しむことができ、美術鑑賞への期待値も自然と上がってまいります。

今回私が鑑賞したのは

宇都宮美術館 企画展『まど・みちおのうちゅう-うちゅうの あんなに とおい あそこに さわる-』

「ぞうさん」などの童謡の作詞で有名な詩人まど・みちおさんが、抽象画を制作していたということを今回の展覧会まで知らなかった私。

企画展の素敵なパンフレットを事前に見た時点で既に期待値は高かったのですが、その期待を上回る深い内容の展覧会でした。朗読会イベントも開催されるようですし、再訪は必須と心に決め、数年ぶりに美術館友の会にも入会した次第です。

今回は美術館周辺の自然環境だけでなく、まどさんの作品を通してもまた、自然と人間との調和や生命について、そして地球のみならず宇宙の一部としての人間存在について感じる・考えることのできる心豊かな時間を過ごしてまいりました。

近年は商業的で活発な「動」の側面が注目されることの多い宇都宮市ですが、こんな風にひっそりと「静」かに思索にふけることのできる場所もあるのです。

  お問い合わせ

  お電話