弁護士ブログ/言葉の達人

ロシアのウクライナ侵攻が話題となっているが、この頃TVに出るウクライナ人の日本語や英語を耳にするようになった。日本語を話す人の日本語のうまさに驚かされることがある。

我々が外国語を話す時、その母国語を話す相手にどうしたらうまく伝わるか。英語を例にとってみよう。もちろん何を伝えるのか(旅行に行った時とか単なる日常の用事がこなせる程度のものでよいのか、専門分野の議論をするのか)によっても違うだろう。ただ、基本として言えることは単純な日本語の英語への並べ替えでは英語を母国語とする相手には伝わりにくいということだ。

英単語一つをとってみても、日本語に訳すと同じだから区別は不要だと思ったら大間違い。例えば、誠実と正直は日本語ではほぼ同じ意味かもしれない。英語では、誠実に相当するのは、sincer あたりか。sincer は英語では”showing what you relly think or feel “(オックスフォード英英辞典)。これに対し、正直に対応する英語の”honest “は”always telling the truth, and never stealing or cheating”(同辞典)だ。ニュアンスとしては、sincer は主観的、honest は客観的といえようか。もちろん、使う場面も慣用として決まっている。

このように、単語一つとってもきちんと使えるようになるのは本当に大変だ。これは、英語に限ったことではなく日本語も一緒だ。適材適所で正確に言葉を選択し会話や文章を成り立たせる、しかも自然に、これこそがその道の達人だ。


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