保証金とは

建物を借りるときの初期費用として、保証金を支払うよういわれているのですが、保証金とはどのようなものですか。敷金とはどのように異なるのですか。

 

賃貸借契約期間中に、賃料の不払い、賃借物の損耗・損壊など、賃借人に債務不履行があった場合、保証金から差し引かられることになり、その意味では敷金と同様の機能を果たします。ただし、保証金は「建設協力金」などと称して授受されることもあり、賃貸人が変更になった場合に敷金とは扱いが異なることになるので注意が必要です。また、保証金については、償却の定めがあったり、返還時期について特別の定めを置く場合があります。

 

保証金が使われる場合

近年では、特に事業用の建物では、敷金ではなく、保証金として一定の金銭の授受をすることが増えています。

保証金は、賃貸借契約期間中に、賃料の不払い、賃借物の損耗・損壊など、賃借人に債務不履行があった場合に、損害分に充当されることになり、その点では敷金と同様の機能を果たしますが、敷金とは異なる趣旨で授受されることもあるので注意が必要です。

すなわち、保証金は、「建設協力金」などと称して授受されることがあります。

この「建設協力金」とは、例えば地主がビルを建設する際に、その建設資金の全部を自己資金や銀行からの借り入れだけで賄うのではなく、テナントから一部を借り受けて費用に充てようとする際の金銭のことです。

このような性質であるため、担保というよりは賃借人からの「借入金」なのですが、金利の定めを置かずに授受されることも多く、賃貸人にはかなり有利な仕組みになっています。

このような性質の保証金については、返済期限を「明渡時」ではなく、「7年」とか「10年」と定めることもあります。しかも、期限時に一括で返還するのではなく、長期の分割払いとするケースが多いのです。

このような保証金の場合、敷金ともっとも大きな違いが生じるのは、賃貸人が変わった場合です。

敷金を差し入れた場合には、賃貸人が変わった場合でも、賃借人は明渡後、新賃貸人に対して敷金の返還を求めることができます。これに対して、建設協力金としての保証金の場合は、実質的な性格が貸金であるため、賃貸人が変わった場合でも、旧賃貸人に対して返還を求めなければなりません。

賃借人の債務不履行を担保するという機能は一緒でも、実質的な性格や、それによって賃貸人変更後の取扱いが異なるという点には注意が必要です。

 

保証金の「償却」とは

保証金の場合、契約更新時や契約終了時に、何割かを「償却する」と定められることがあります。

ここでの「償却」という言葉は、要するに「返さなくてもよくなる」という意味で用いられています。よほど賃借人に不利な条件でなければ、このような特約も有効として取り扱われます。



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