離婚・男女トラブル

私は離婚できますか

  • 離婚の種類にはどのようなものがありますか

    離婚の種類には、

    • 協議離婚
    • 調停離婚
    • 審判離婚
    • 裁判離婚

    の4種類があります。
    このうち、審判離婚については、審判がなされても、当事者が審判の告知を受けた日から2週間以内に適法な異議申立をすれば、審判の効力は失われてしまうため(家事事件手続法286条)、ほとんど利用されていません。

  • 協議離婚とは

    協議離婚とは夫婦に「離婚したい」という共通の意思があって離婚届を役所に提出して成立する離婚をいいます。
    ただし未成年(満20歳未満)の子どもがいる場合は、離婚後の親権者を決めておかないと離婚届は受理押されません。

    • 協議離婚には裁判所は全く関与せず、夫婦間の話し合いで養育費や財産分与・慰謝料について取り決めをすることもできます。
    • 協議離婚はいつ・どこで・どういうかたちで話し合うか夫婦を含めて関係者の都合次第で決められるので離婚届の提出には費用はかかりません。
  • 調停離婚って何ですか

    調停離婚とは、離婚の話し合いがまとまらない、相手が話し合いそのものに応じてくれない、子どもの親権や財産・養育費などの話し合いがつかない等の場合に家庭裁判所に夫婦関係調整の申し立てをしてする離婚のことをいいます。

    • 調停には、裁判のような強制力はないため裁判所として離婚が適切だと判断する場合でも最終的に夫婦間の合意がなければ離婚は成立しません。
    • 夫婦間で離婚の意思は合致しているけれど、その他の問題が解決されていないため協議離婚ができないような場合でも、調停を申し立てることができます。
    • 調停を申し立てるための理由については、特に制約はありません。
    • 調停を重ねて話がまとまり合意に達すると裁判所が調停調書を作成し調停離婚が成立します。
    • 原則として成立から10日以内に離婚届を提出しなければなりません。
    • 調停では、家事審判官や調停委員の前で離婚の経緯を説明しなければなりませんが、家事審判官や調停委員には担当した事件についての秘密保持義務があるので、個人情報が外部にもれることはありません。
    • 調停離婚の手続きは、同居している場合は住所地の家庭裁判所に、別居している場合は相手の住所地の家庭裁判所に調停申立書を出します。また夫婦の戸籍謄本一通が必要になります。
  • 裁判離婚って何ですか

    裁判離婚とは、家庭裁判所での離婚調停を経ても解決がつかず、夫婦どちらか一方が家庭裁判所に対して「離婚の訴え」を提起し裁判所の判決によって行う離婚をいいます。
    このように裁判離婚において、裁判所が判決によって離婚を言い渡すことになるので、協議離婚・調停離婚等の他の手続きと異なり,当事者間の合意が不要となります。

    • 裁判離婚をする場合は、家庭裁判所に訴状を提出して、訴えを提起する必要があります。
    • 裁判離婚では、離婚の請求と同時に慰謝料や財産分与・養育費・年金分割の請求もできます。また、未成年の子どもがいる場合は裁判によって親権も決めます。
    • 裁判離婚は原則として公開で行われます。ただし私生活上の重大な秘密にかかわることについて尋問を受ける場合やその人が公開の法廷で陳述することによって社会的に著しい支障をきたす場合は、裁判所の判断でその事項については公開しないことができます。
  • 法律上の離婚原因とは

    裁判離婚では下記に述べられている民法で定められる5つの離婚原因のいずれかに当てはまることが証明されないと離婚は認められません。

    1. 配偶者に不貞行為があったとき
    2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
    3. 配偶者の音信がとだえて生死が3年以上明らかでないとき
    4. 配偶者が強の精神病にかかり回復の見込みがなく、夫婦としての関係を継続しがたい場合
    5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき(性格の不一致・配偶者かたの暴力・配偶者の親族との不仲・ギャンブルや浪費癖・多額の借金・宗教活動にのめり込む・性交渉拒否や性の不一致)又は①~④に当てはまらないものの、愛情も冷め夫婦生活が事実上破綻している場合

    夫婦のどちらかが「離婚したい」と思っていても、相手方が「離婚したくない」という場合は、最終的には離婚訴訟の中で裁判所が離婚を認めるか、認めないかの判断をすることになります。その場合、上記に挙げた①~⑤の法律上の離婚原因のどれかに当てはまるのかどうかが検討され、当てはまれば離婚が認められ、どれにも当てはまらなければ「法律の離婚原因はない」ということになり離婚は認められません。

  • 自分が浮気をしましたが離婚できますか

    法の原則として「クリーン・ハンズ」があるため、浮気など夫婦関係が破綻する原因を作った妻あるいは夫を「有責配偶者」といいます。従来、裁判所は有責配偶者から離婚を求めることはできないという立場をとってきました。

    有責配偶者からの離婚請求は、原則として認められませんが、例外的に認められる場合もあります。例外的に有責配偶者からの離婚請求が認められるためには、下記の3つの条件を満たす必要があります。

    • 別居期間が相当長期に及んでいる場合。(明確な期間の基準は無い)
    • 未成熟(満20歳未満の子など)の子どもがいない場合。
    • 離婚しても相手が精神的・経済的にきわめて過酷な状態におかれる恐れが無い場合。

    長年にわたって別居生活が続き、夫婦としての実態が無く、婚姻関係が破綻していて修復が無理とみなされるのであれば、有責配偶者からの離婚も認めようという考え方に変わってきています。

    昭和62年9月2日、最高裁の大法廷は、有責配偶者からの離婚請求であっても認めうる、という判例を生み出しました。これは判例変更であり、画期的判決となりました。その後の判例においては、「別居が相当の長期期間にあたる」と認定される別居期間も、少しずつ短くなってきています。

  • セックスレスが理由で離婚できますか

    「法律上の離婚原因」のところでも説明しましたが、もう一度説明いたします。裁判離婚では下記に述べられている民法で定められる5つの離婚原因のいずれかに当てはまることが証明されないと離婚は認められません。

    1. 配偶者に不貞行為があったとき
    2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
    3. 配偶者の音信がとだえて生死が3年以上明らかでないとき
    4. 配偶者が強の精神病にかかり回復の見込みがなく、夫婦としての関係を継続しがたい場合
    5. その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき又は①~④に当てはまらないものの、愛情も冷め夫婦生活が事実上破綻している場合

    夫婦のどちらかが「離婚したい」と思っていても、相手方が「離婚したくない」という場合は、最終的には離婚訴訟の中で裁判所が離婚を認めるか、認めないかの判断をすることになります。その場合、上記に挙げた①~⑤の法律上の離婚原因のどれかに当てはまるのかどうかが検討され、当てはまれば離婚が認められ、どれにも当てはまらなければ「法律の離婚原因はない」ということになり離婚は認められません。

    「セックスレス」は、⑤「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」という要件に当てはまるかどうか、ということを考えていくことになります。

    法律に明文化されているわけではありませんが、夫婦には貞操義務があるとともに、夫婦間のセックスも義務とみなされています。だからといって、セックスレスでも夫婦間に愛情や信頼関係があり、互いに納得の上であれば問題はありません。
    一方が理由もなく長期間にわたって性交渉を拒否しそれが原因で夫婦関係が破綻した場合は「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」の1つとして離婚が認められます。
    また、性的不能の場合はそれが発生した時期や原因などが考慮されます。性的不能を隠していて結婚した場合は離婚が認められます。
    セックスの拒否のほか、性の不一致も離婚の理由になることがあります。配偶者の性的嗜好が異常であったり、不本意な性交渉を強要され続けたりした場合などで婚姻を継続し難いときは離婚が認められることもあります。しかしそれを証明することが困難なのも事実です。

  • 別居していれば離婚できますか

    配偶者との同居が耐えられなくなり、別居を開始し離婚の要求をしたが、相手が全く離婚をする意思もなく、離婚事由もないため裁判離婚ができずに時間だけが経過しているというケースも多くあります。
    そのような場合でも、別居期間が長期間に及ぶと、婚姻共同生活を回復する見込みがないものとみなされ、離婚が認められる場合があります。

    別居の期間については、「夫婦が5年以上継続して共同生活をしていないこと」として挙げられています。これは破綻主義の立場から、夫婦の共同生活の不存在を結婚破綻の客観的かつ典型的なしるしとみて、それが5年以上継続した場合には、裁判上の離婚原因として認めるものです。
    ただし、同居期間の長さ・別居に至った理由や子どもの有無(未成年の子どもがいるような場合)・経済的事情・別居後の状況・離婚請求する側の有責性の有無などさまざまな事情が考慮されて、2・3年程度のより短い期間でも性格の不一致のように、夫婦とも別居に至るにあたっての責任が同等な場合には離婚が認められることもあれば、8・9年程度のようなより長い期間別居していてもその間生活費を送金していなかった場合には離婚が認められないこともあります。

  • DVを理由に離婚できますか

    近年、妻からの離婚調停申し立ての動機の中で、「配偶者からの暴力」は「精神的な虐待」を加えると最も多い数字であり、配偶者から繰り返し行われる暴力は離婚の原因の代表的なものです。
    以前は夫婦間での暴力行為は「夫婦喧嘩」「家庭内のこと」として軽視されてきましたが、現在では「暴力はどんな形であれ、相手の尊厳を傷つけ、重大な人権侵害にあたる」として、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」により、決して許されない行為であることが明示されています。
    これは法律で定められている離婚事由の「婚姻を継続しがたい重大な事由」にもあたりドメスティックバイオレンス(DV)を理由に離婚することは可能です。
    DVには、身体的な暴力だけではなく、言葉による侮辱や罵詈雑言を浴びせる精神的な暴力、生活費を渡さない、働くのを禁止する、支出を細かく監視する、おどしや暴力による性交渉の強要などの性的暴力なども含まれます。

    弁護士はもちろん、警察や行政(各地にある「配偶者暴力相談支援センター」)で,随時相談を受け付けています。保護命令などの手続に必要となるので、警察ではDV相談であることを明らかにし、相談記録を作成してもらいましょう。

    また、夫の暴力を防止するため裁判所に対してDV防止法に基づく保護命令を申し立てることがきでます。
    保護命令には、接近禁止命令(6か月間、住居や職場に接近したり付近を徘徊することを禁止)、退去命令(2か月間住居から退去させ・接近を禁止),電話等禁止命令(面会の要求・電話・ファックス・メールの禁止)などがあります。
    申立人の妻だけではなく、一緒に避難している子どもがいる場合に,子どもへの接近も禁止できます。
    夫がこの保護命令に違反した場合は、犯罪(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)として処罰されます。

  • 離婚するときに決めること
    • 離婚後の戸籍・姓について
    • 財産分与について
    • 未成年の子どもがいる場合の親権・監護権について
    • 子どもの養育費について
    • 子どもの面会交流について
    • 慰謝料について
    • 年金分割について

     

    上記に述べたのが離婚するときに決めることです。

    夫が筆頭者である戸籍に入っていた場合、離婚すると夫の戸籍から除籍されるため、子どもがいないのであれば、妻は離婚後に新しい戸籍を作るか、結婚前の親の戸籍に入るか選ぶことができます。
    夫婦が婚姻中に築いた財産は、預貯金や現金・土地など夫婦どちらの名義になっていても関係なく共有財産となるので分け合うことができます。ただし婚姻中に負った借金などのマイナス財産も財産分与の対象になりますので注意が必要です。
    子どもがいる場合は親権者を決めなくてはなりません。また子どもと共に生活をし、子どもの教育・身の回りの世話をするのが監護権になります。親権者と監護者が一緒とは限りません。幼児の場合は、子ども自身での判断ができないので、調停では子どもが心身とも健康に育つに相応しい環境を考慮して判断します。
    養育費の算定になる基準は、父母双方の経済力・子どもの年齢・人数などにより金額を決めます。

  • 離婚の手続きは弁護士に頼んだ方が良いのですか

    離婚の際、必ず弁護士に依頼する必要があるわけではありませんが、弁護士に依頼したほうがスムーズに解決する場合もあります。
    財産の分与や子どもの親権・養育費の問題、相手が離婚に応じないなど、当事者同士での話し合いがつかない場合や、自分が希望していることが法的に認められるかどうか知りたい場合には、弁護士に法律相談して、解決方法や裁判手続とその流れ、裁判にかかる費用等について、アドバイスを受けた方がよいでしょう。
    また、離婚訴訟(裁判)に進んだ場合、本人訴訟といって自分で訴状を書き、手続きを進めることもできますが、勝訴を勝ち取るためには専門的な知識や法廷闘争のテクニックも必要になりますので、訴状の段階から弁護士に依頼したほうがいいでしょう。
    気になるのは料金についてですが、弁護士の費用はそれぞれの弁護士により、自由に決められるようになっています。弁護士に依頼する場合は、その弁護士事務所の規定についての説明を受けて、見積もりを出してもらいましょう。

離婚とお金

  • 婚慰謝料はどのくらいとれますか

    離婚というと「慰謝料」がつきもの、と思っている人は多いようですが、慰謝料はそのようなケースの離婚でも請求できるものではありません。
    離婚の慰謝料は、相手の行為によって受けた精神的苦痛に対する「損害賠償金」のことをいいます。つまり、相手の暴力や不貞といった不法行為によって結婚生活が破綻し、離婚せざる得なくなった場合、それによる精神的苦痛に対して相手が請求できます。
    例えば離婚の理由が「性格が合わない」とか責任がどちらにあるともいえないといった場合には、慰謝料は請求できません。
    慰謝料の金額や支払い方法に決まりはありません。金額は精神的苦痛の度合いや相手の資産、収入などに応じて、夫婦で話し合って決めます。離婚後にも請求できますが、慰謝料には時効があり、請求できるのは離婚成立後3年以内です。
    慰謝料の金額に基準や目安はないので、離婚の原因や相手から受けた精神的苦痛はなど下記の要素を考慮して決定します。

    • 相手の違法行為の内容と責任度合い
    • 相手の違法行為で受けた精神的苦痛の程度
    • 婚姻期間
    • 子どもの有無
    • 当事者の年齢
    • 当事者の社会的な地位や経済状況(収入・資産)

    協議離婚では相手への請求額は自由に決められますが、高額な慰謝料を請求しても相手にそれだけの経済力がなければ支払ってもらえません。どのくらいの額が妥当なのか、弁護士に相談したほうがよいでしょう。
    離婚調停では調停委員のアドバイスのもとに双方の合意で金額などを決めます。協議や調停によって離婚の話し合いがつかず裁判に進んだ場合は、裁判官の判断によって金額が決定されます。その場合はケースバイケースですが、一般的には、100万円~300万円が多いようです。
    離婚の約90%を占める協議離婚については慰謝料がどれくらい支払われているかデータはありません。

  • 不貞行為の慰謝料はどのくらいですか

    日本では協議離婚が全体の離婚件数の約90%を占めており、その協議離婚において慰謝料や財産分与がどのように取り決められたか、あるいは全く取り決められなかったかは、プライバシーに関することなので詳しい金額はわかりません。
    厚生労働省の調査では、協議離婚・調停離婚・裁判離婚を全てひっくるめていますが、慰謝料・財産分与の支払い金額の平均は380万円前後となっています。(ただし財産分与も含めての金額)
    慰謝料額の算定方法としては、不貞行為の期間や頻度・婚姻期間子の有無や不貞行為当事者の有責性の程度、夫婦が離婚に至ったか否かなどの客観的資料を考慮して、事案に応じて個別具体的に判断して決定することになります。

  • 証拠がなくても慰謝料は請求できますか

    慰謝料を請求する場合、原則的には話し合いから始まります。そのため不貞やDVの明確な証拠がなくても相手方の配偶者が不貞やDVに関して自白をすれば慰謝料を受け取ることはできます。しかし相手方も素直に自白するとは考えにくいので現実的に慰謝料を受け取ることは難しいかもしれません。
    相手方が行為に対して否定した場合、訴訟などでは証拠によって証明しなければその事実が存在したことにはなりません。いくら事実を突き付けても、それを裏付ける証拠がなければ、裁判のうえではそのような事実はなかったものとして扱われてしまうのです。そのため、弁護士に依頼して慰謝料を請求する場合は、相手方が事実を否認することを想定して証拠を固める必要があります。

    そもそも不貞やDVの証拠とは、メールのやり取りや通話履歴では不十分です。メールの内容や通話履歴では、相手方に「これは遊びでした」などと言われては反論が難しいからです。そのため確実な証拠をつかむ必要があります。確実な証拠と認められているのは、性行為をしたときの写真や動画・ホテルなどに出入りする写真・DVを受けたときの診断書・肉体的・精神的な暴力を受けた日時や場所など具体的な様子のメモなどがあたります。
    ただし弁護士に依頼してその他の証拠と合わせてメールや通話履歴を突き出せば相手方の不貞行為などを立証することができますので確実な証拠がなくても慰謝料を受け取ることができます。

  • 離婚が既に成立していたら慰謝料は請求できませんか

    離婚が既に成立していても、慰謝料の請求は可能です。
    ただし、慰謝料請求は、3年で時効にかかってしまう(不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する、という民法724条の規定に基づきます)。ので、離婚が成立してから3年を経過してしまうと、原則として慰謝料を請求できません。

    もし、時効完成間際であれば、時効の中断の手続などを採る必要があるので、是非お早めに弁護士にご相談下さい。

  • 離婚するまでの生活費はどうすればよいですか

    夫婦間には、夫婦の生活費と子どもの養育費(婚姻費用)を分担する義務があります。収入がない・あるいは収入が配偶者よりも少ないのに生活費を渡してくれない場合は婚姻費用を請求できます。また、婚姻費用は、たとえ別居していたとしても支払わなければならないので、支払ってくれない場合には相手に請求することができるのです。
    通常の場合は、離婚するための調停や訴訟の申立と同時に、この婚姻費用の分担調停を申し立てることが多いです。また、離婚するか決めかねている場合も調停を申し立てることができます。

    離婚調停を申し立てると、相手方が生活費の送金などを止めてくる場合があります。離婚が決まれば養育費や児童扶養手当などの公的な援助を受けられますが、離婚調停がなかなか進まなければ、その間の生活費がなくなってしまう場合があります。そのような事態を防ぐために、離婚調停の申し立てと同時に婚姻費用分担調停の申し立てを行います。
    調停では、夫婦双方の資産や収支などの事情・源泉徴収票などの資料を提出し、家裁の算定表に基づいた助言を受けながら合意点を探します。調停でも話し合いがまとまらず、調停が不成立に終わると自動的に審判に移行し、裁判所が婚姻費用の金額を決定します。裁判所の調停や審判には時間がかかるので、お金がなく生活できないときは、審判の申し立てと同時に「審判前の保全処分」を申し立てましょう。裁判所の判断により、生活費の支払いを命じてもらえます。
    このような手続きととれば、仮に離婚調停がまとまらなくても婚姻費用だけは支払ってもらうことができるのです。申し立てをせずに離婚調停の中でも婚姻費用を請求していくこともできますが、相手方が拒んだ場合、強制力をもって婚姻費用を支払ってもらえるのでメリットが大きいです。

  • 生活費(婚姻費用)はどのように決まりますか

    婚姻費用の程度(金額)ついては、当事者間で自由に話し合い決めることができますが、一般的には家庭裁判所に対して婚姻費用分担を求める調停を申し立てて請求することになります。

    家庭裁判所でも、話し合いで金額を決めるという前提になっていますが、ほとんどの場合は、家庭裁判所のホームページに掲載されている「婚姻費用算定表」を活用して話し合いを進め、婚姻費用の金額を決定しています。
    子どもの人数や夫婦双方の収入によって,月々負担すべき金額の概算が表になっています。
    この表でみると、例えば

    夫の収入800万円 妻の収入0円 5歳の子がいる場合
    妻は夫に、10~12万円を請求できる
    夫の収入500万円 妻の収入200万円 15歳の子と13歳の子がいる場合
    妻は夫に、8~10万円を請求できる

    ということになります。

  • 財産分与って何ですか

    財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が協力して得た財産(共有財産)を分け合うことをいいます。また、夫婦のどちらの所有か明確でない場合も共有財産とみなされます。他方、婚姻前から所有している財産や、婚姻中に相続や贈与により取得した財産などは、夫婦の一方が単独で所有する財産(特有財産)とされます。特有財産は財産分与には含まれません。

    慰謝料を請求しない場合でも、夫婦で築いてきた財産があれば、離婚の原因に関係なく財産分与の請求ができます。どの財産をどのように分けるかについてや金額などは話し合いで決定しますが、財産分与は離婚するときに抱える問題の中でも揉めることが多く解決までに時間がかかることも多いです。
    妻が専業主婦で夫の収入だけで生活し、預貯金・不動産などの名義が夫であっても、財産を築き維持できたのは妻の協力があったからとみなされ、実質的には財産は夫婦共有のものと考えられます。

    財産分与には主となる「清算的財産分与」と「扶養的財産分与」の2つの要素があります。

    清算的財産

    共有財産をそれぞれの貢献度によって分け合うこと。

    扶養的財産

    離婚後、生活が不安定になる側にもう一方が生活費の援助をする財産分与のこと。(請求する側の生活状況を考慮して慰謝料とは別に加算される場合がある)

  • 専業主婦ですが、財産分与はどうなりますか

    以前は「夫が給与収入を得て、妻が専業主婦」という夫婦が非常に多く、財産の形成は夫がメインで妻の貢献度は低いと考えられていました。そのため妻の財産分与割合は20%程度とされてきました。
    しかし近年では、男女平等の思考が高まり、妻の貢献度が見直されて、現在では財産分与割合は、原則として2分の1と考えられています。
    これは、財産を築き維持できたのは妻の協力(家事労働・内助の功)があると考えられてきているからです。

    [広島高等裁判所平成18年(ネ)第564号離婚等請求控訴事件平成19年4月17日(抜粋)]
    夫婦が婚姻期間中に取得した財産は、夫婦の一方の所得活動のみによるものではなく、他方の家計管理や家事・育児等を含む夫婦共同生活のための活動の成果として得られたものというべきであるから、妻が専業主婦の場合の財産分与の判断においても、家事従事による寄与を正当に評価する必要がある。
    本件においては、一審原告は、婚姻後、一審被告Bとの同居期間中、仕事に就いたことはないが、専業主婦として家事や育児に従事し、夫婦の共同生活の維持や一審被告Bの所得活動による財産形成に寄与してきたことが認められる。これらの事情のほか、扶養的要素も考慮すれば、財産分与割合は2分の1とするのが相当である。

  • 親から相続した不動産は財産分与の対象ですか

    財産分与の対象となる財産は「結婚中に夫婦の協力によってえた財産」となっています。したがって親から相続した不動産は、夫婦共有の財産とは言えず原則として財産分与の対象ではありません。
    しかし、固有の財産も相手の特段の協力があって維持できたということもありますから、あまり形式的に考えると妥当性を欠く場合もあります。
    たとえば、夫が親から引き継いだ店を夫婦で切り盛りして維持してきた場合などは「特有財産の減少防止に協力した点において、その財産につき、一種の持分的権利を有する」などと判示した裁判例もあります。

  • 会社を経営していますが財産分与は半分ですか

    例えば、個人事業主のような会社の場合、従業員が社長とパートのみという会社が多く、家族で経営し会社名義で自動車や備品を買ったりしているところも多々あります。そういった場合、裁判所の見解では「法人はあくまでも個人とは法的に別個の存在」であり、財産分与とはあくまでも夫婦個人の財産を分けるものであるから、原則として法人の財産は財産分与の対象にはならないとしています。
    しかし言い切ってしまうと、そのような会社の場合、何でも法人名義で買っておけば離婚しても分けることなく所持できるという不平等が生じてしまいます。そこでこのような不平等が起こらないように、裁判所は妻と夫だけのような会社であるような場合はその法人の財産も財産分与の対象として夫婦で平等に分けるという考え方になっています。

    [東京地方裁判所平成13年(タ)第304号、平成13年(タ)第668号離婚請求事件、離婚請求等反訴事件平成15年9月26日(抜粋)]
    (2)そこで、問題は、被告が上記共有財産の形成や上記特有財産の維持に寄与したか、寄与したとして、その程度が問題となる。
    ア 前記認定のとおり、被告は、A1社、I1社を初めとする多くの会社の代表者であって、社団法人、財団法人等の多くの理事等を占める、成功した経営者、財界人である原告の、公私に渡る交際を昭和58年頃から平成9年頃までの約15年に亘り妻として支え、また、精神的に原告を支えたことからすると、間接的には、共有財産の形成や特有財産の維持に寄与したことは否定できない。
    なお、この点に関し、原告は、被告が原告の交際を助けた点については、直接利益に繋がるものではなく、経営者、財界人としての社会的責務を果たしたボランティア的なものに過ぎず、原告の財産形成に対しての寄与はまったくなく、むしろ経済的には損失である旨主張する。
    しかし、その社会的責務は、成功者である経営者、財界人としての原告の地位に当然伴うものであること、それを果たさないことは、成功者である経営者、財界人としての原告の地位を脆弱とする危険性も否定できないこと、原告が、被告が社会的責務を果たすことを要請し、具体的な指示もしていることからすると、その社会的責務を共に果たした被告は、間接的には、原告の財産維持、形成に寄与していると解される。
    イ しかし、他方、前記認定のとおり共有財産の原資はほとんどが原告の特有財産であったこと、その運用、管理に携わったのも原告であること、被告が、具体的に、共有財産の取得に寄与したり、A1社の経営に直接的、具体的に寄与し、特有財産の維持に協力した場面を認めるに足りる証拠はないことからすると、被告が原告の共有財産の形成や特有財産の維持に寄与した割合は必ずしも高いと言い難い。
    ウ そうすると、原被告の婚姻が破綻したのは、主として原告の責任によるものであること、被告の経歴からして、職業に携わることは期待できず、今後の扶養的な要素も加味すべきことを考慮にいれると、財産分与額は、共有物財産の価格合計約220億円の5%である10億円を相当と認める。

  • 私は医者ですが財産分与は半分ですか

    夫婦共働きの場合、または妻が専業主婦の場合であっても財産分与は2分の1というのが原則になっています。
    しかし、夫婦どちらかが医者などの資格業であり収入が高く、財産分与割合が2分の1にならない場合もあります。裁判例においても、個人の特殊な能力や努力によって高額な財産を得た場合、財産分与の2分の1ルールを適用しなかった事例もあります。このように財産分与の割合が2分の1でなくなる場合は、あくまでも個別的に妻の貢献度が低い場合のみです。
    しかし、資格を取る段階で既に結婚していて、妻が「経済的・精神的にサポートをしていた」という場合、貢献度は高いと言えます。妻のサポートが充実していた場合は、資格自体を財産として、むしろ財産分与が高額化する場合もあります。

    [福岡高等裁判所昭和42年(ネ)第288号、昭和42年(ネ)第289号離婚等請求控訴事件昭和44年12月24日(抜粋)]
    財産分与の額であるが、前示の一審原、被告の婚姻継続期間、本件離婚に至った経緯、一審原告の年令、双方の財産状態、婚姻中における一審原告の医業への協力の程度、子の扶養関係(この点は後記第四、に認定のとおり)等諸般の事情を考慮して、金二、〇〇〇万円が相当であると認める。
    この点に関し、一審原告は、財産分与の額は夫である一審被告の財産の二分の一を原則とすべきであると主張する。なるほど、財産分与の本質は夫婦間における実質的共有財産の清算を中核的要素とするものと考えられるから、例えば、夫の財産が全部夫婦の協力により取得されたものでしかも双方の協力の程度に甲乙がないような場合であれば、財産分与の額を定めるにあたり夫の財産の二分の一を基準とすることも確かに妥当であろうが、本件においては、一審被告が前示の如き多額の資産を有するに至ったのは、一審原告の協力もさることながら、一審被告の医師ないし病院経営者としての手腕、能力に負うところが大きいものと認められるうえ、一審原告の別居後に取得された財産もかなりの額にのぼっているのであるから、これらの点を考慮すると財産分与の額の決定につき一審被告の財産の二分の一を基準とすることは妥当性を欠くものといわざるを得ず、一審原告の主張は採用できない。

  • 住宅ローンはどうなりますか

    借金・ローンについて

    配偶者の独身時代からの借金は、借りた本人に支払い義務があります。婚姻期間中に一方がした借金は、本人にだけ支払い義務があるものと、夫婦に支払い義務があるものとがあります。結婚してからの借金でも、自分の趣味やギャンブルなどに使うための借金であれば借りた本人に支払い義務があります。しかし明らかに生活費の為にした借金(日常家事債務)であれば、財産分与のときに分け合わなければいけないので、夫婦双方に支払い義務が生じます。ただし連帯保証人になっていなければ、第3者からの返済請求を受けることはありません。ここでいう日常家事債務とは、衣食住の費用・光熱費・家具・医療費・保険費用・子どもの教育費などをいいます。

    ローン返済中の不動産の財産分与

    婚姻中に取得した居住用不動産は、原則的には不動産の現在の時価から残ローンを差し引いた余剰価値が財産分与の対象となるという考え方をします。

    1つ目は、不動産の価値(今、売却したらいくらの値がつくか)が、ローン残額を上回っている場合です。

    現在の時価が4000万円であり、ローンの残高は2000万円という場合、財産分与の対象は、時価からローン残額を差し引いた2000万円で、もしその半分を財産分与すると考えると、1000万円ということになります。
    分与の方法としては、売却して余剰金を半分ずつ分けるという方法でも良いですし、一方が不動産を全部取得してローン残額を負担し、さらに現金1000万円を他方に支払う、という方法でも良いことになります。
    自宅を売却する場合と異なるのは、自宅を売却した場合には実際に手元に入る現金を分ければいいのに対し、自宅を維持する場合は、他からお金を用意しなければならないという点です。不動産を維持するほうに全く他にお金がない、という場合にはその金額を受け取ることが難しくなるので、分割払いをして公正証書を作成するなど、お金を確保する方法を考えなければなりません。
    またこの場合、住宅ローンも残り続けることになりますが、不動産を維持するほうがローンを滞納して自宅が競売にかけられたとしても、売り値の方がローンより高くなるので、もう一方に支払いの請求が来る可能性は低いといえます。
    この2点が、自宅の価値がローン残額よりも高い場合の処理方法です。

    2つ目は、反対にローン残額が不動産の価値を超えており、いわゆるオーバーローン(不動産を売却してもローンが残ってしまう状態)の場合です。

    現在の時価が1500万円でローン残高が2000万円だったらどうするか。原則として、財産分与の対象となる資産はないということになります。東京高裁の決定では、離婚に至るときまでにローンを支払い続けていたとしても、その結果として不動産に余剰価値が残っていないのだから、過去に支払ったローンを財産分与の対象として考えることはできないとしています。
    上記で述べたように借金については、財産分与の対象とならず各自がそのまま責任を負うということになります。よってローンを組んだ名義人や保証人は、そのまま責任を負うということです。この場合、離婚したから半分にしてほしいとか、保証人から外してほしいということも原則的にはできません。離婚後はどちらが支払っていくかを協議したり、支払えないため破産などの方法で解決するかを検討することになります。
    不動産を維持する場合も、不動産は価値がないことになりますので、財産分与の対象とはなりません。そのため、夫婦間での金銭のやり取りはなく、ローンや保証人もそのまま、ということになります。
    この場合、不動産を維持する側は自分が住む住宅のローンを払うのに対し、もう一方にはメリットがないまま、ローンの支払義務が残るというのは不公平な感じがします。そこでこの場合、保証人から抜ける方法をとるのが通常です。

  • 年金分割って何ですか

    離婚の際の年金分割制度は、厚生年金や共済年金を対象にした制度です。婚姻中に夫婦の一方が納付した保険料の一定割合を、分割を受ける者が納付したものとして記録を付け替えて、分割を受けた者に受給開始の契機となる事態が生じた場合には、分割を受けた保険料を考慮した年金を受給する権利が,割を受けた者自身に発生するという制度です。自営業などで夫婦ともに国民年金に加入している場合は対象になりません。
    また、自分自身の厚生年金の加入期間や国民年金の保険料納付期間により受給資格を満たしていないと年金は受け取れません。
    被保険者の種類によって、年金分割制度においてどのように扱われるかが異なる場合があります。

    第1号被保険者

    20歳以上60歳未満の人であって、厚生年金又は共済年金に加入しておらず、且つ厚生年金または共済年金の加入者に扶養されていない人のことをいいます

    第2号被保険者

    厚生年金保険の被保険者、国家公務員共済組合・地方公務員共済組合の組合員、および日本私立学校振興・共済事業団年金の加入者のことをいいます。

    第3号被保険者

    第2号被保険者の被扶養配偶者であって、20歳以上60歳未満の人のことをいいます。

    年金分割制度には「合意分割制度」と「3号分割制度」があります。

    合意分割制度

    2007年4月1日以降に離婚した夫婦が、結婚していた期間の厚生年金の標準報酬部分を最大2分の1まで分割できる制度です。分割の割合は夫婦の話し合いで決めますが、話がまとまらない場合は家庭裁判所の調停や審判で決めます。割合についての合意ができたら年金事務所に「年金分割」の請求を求める必要があります。

    3号分割制度

    3号とは専業主婦のことをいいます。2008年の4月から離婚するまで、第3号被保険者であった期間の夫の厚生年金の標準報酬額の2分の1を、話し合いや調停などによらずに受け取ることができます。ただし自動的に分割されるわけではないので、離婚後2年以内に、第3号被保険者であった本人が、年金事務所に分割の請求をする必要があります。

  • 養育費について

    離婚して夫婦は他人になっても、親子関係が途切れることはありません。親には未成年の子どもを養育する義務があり、子どもには扶養を受ける権利があります。離れて暮らすことになった親にも養育費で扶養の義務を果たす必要があります。
    養育費には、子どもの衣食住などの生活費・教育費・医療費・娯楽費などが含まれます。離婚後、父母はその経済力に応じて養育費を負担し、通常は子どもを引き取って育てる親に引き取らない親が支払います。
    養育費を何歳まで支払うかは、父母の話し合いによって決定します。家庭裁判所の調停や審判では満20歳までが一般的ですが、高校や大学卒業とすることもあります。また、養育費の金額に法的な規定はありません。父母の収入や財産、生活レベルに応じて話し合います。金額は生活に必要な最低限度の額ではなく、親と同レベルの生活をさせる義務があると考えられています。一般的には子ども1人につき月額2万円~4万円が多いです。支払いは毎月振り込むのが一般的ですが、相手に長期にわたって支払う経済力がない、信用がおけないと思われる場合は、相手が承諾すれば一時金として離婚の際にまとまった支払いを受ける方法もあります。養育費は子どもからも請求することができます。

    養育費の算定には、東京・大阪の裁判官が共同研究所の結果、作成した「養育費算定表」が参考資料として広く活用されています。(東京家庭裁判所のホームページ参照)養育費算定表は、子どもの人数と年齢により9つの表に分かれていて、子どもを引き取る親と養育費を払う親の収入により、標準的な養育費の額を割り出せるようになっています。しかしこの金額は、あくまでも目安であり、最終的には当事者間の話し合いにより金額を決定します。話し合いがつかない場合、家庭裁判所に調停を申し立てします。

    この表でみると、 例えば、

    元夫の収入800万円、妻の収入100万円、12歳の子を妻が引き取った場合
    元妻は元夫に、10~12万円を請求できる
    元夫の収入500万円、元妻の収入300万円、18歳の子と12歳の子を妻が引き取った場合
    元妻は元夫に、8~10万円を請求できる

    ということになります。

    金額と共に支払い期間と方法も決めます。不払いなどのトラブルも少なくないので養育費についての話し合いがついたら、必ず文書にしておきましょう。文書には、支払いの期間・金額・支払い方法などを具体的に明記します。文書はできるだけ強制執行力のある公正証書にします。もし支払いが滞った場合に裁判をおこさなくても、相手方の給料や財産を差し押さえるなどの強制執行ができます。

  • DVを受けていた場合の慰謝料はどのくらいですか

    DVによる離婚の場合、DVによる身体的な暴力に限らず言葉による精神的な暴力に対する慰謝料と、離婚自体による精神的苦痛に対する慰謝料とを請求することができます。

    DVを受けていた場合、その行為の回数・行為の期間・暴力を受けた側に特に落ち度がないのに行為が開始されたかどうか・DV によるケガや障害の後遺症の程度など様々な事情を考慮してケースバイケースで慰謝料の額を算定します。その額は50万円~300万円程度といわれています。

    また暴力をふるわれてケガをした時の診断書や肉体的・精神的な暴力を受けた日時や場所など具体的な様子のメモがあるとDVを証明する重要な証拠となります。 弁護士が介入し慰謝料を請求する場合、協議離婚申入書の中に慰謝料請求の記載を併せて行い、内容証明郵便で送付することが多いですが、その請求に応じなければ離婚調停を申し立て、その中で財産分与や養育費・親権問題・慰謝料の支払いを求めていくことになります。

離婚と子ども

  • 親権、監護権とは何ですか

    親権とは、未成年の子どもを養育・監護し、その財産を管理する権利・義務のことをいいます。監護権とは、未成年の子どもを養育・監護する権利・義務のことをいいます。親権には、「身上監護権」と「財産管理権」の2つがあります。

    身上監護権

    子どもの衣食住の世話をし、教育やしつけをする義務のことをいいます。

    財産管理権

    財産を管理する能力のない未成年にかわって法的に管理し、契約などの代理人になる権利と義務のことをいいます。

    また親権には、

    • 子どもの住む場所を指定する
    • 親は必要な範囲内で子どもが悪いことをしたときに戒めたり罰を与えたりする
    • 子どもが仕事をするときには、判断し許可を与える

    といった内容も含まれています。

    通常は子どもを引き取った親が親権者となり、日常的な世話・教育をし、監護者ともなります。最近では例外的に親権から身上監護権の子どもの世話や教育の部分の権利と義務を分けて、親権者と監護権者に分けることで解決をはかることもあります。子どもを引き取らない親が親権者となり、引き取った親は監護権者として子どもの世話や教育・しつけを行う形です。しかしこのように、親権者と監護権者を分離してしまうと、トラブルの元になり、子どもに悪影響を及ぼすことが懸念されるため、家庭裁判所が親権者と監護権者の分離を認めることは,ほとんどありません。また、離婚だけを先に行い、親権者の決定を後回しにすることはできません。未成年の子どもが2人以上いる場合は、それぞれ親権者を決めなくてはなりません。

  • 夫・妻が子どもを連れ去りました

    子の監護をめぐって話し合いがつかないとき、とくに離婚問題自体がこじれて、夫婦が完全な別居状態に至った場合に、夫または妻が相手の意思に反して一方的に子を引き取ってしまう場合があります。
    このような場合、子どもを取り戻す法律的な方法、手続きとしては、家事事件手続法と人身保護法とがあります。
    「子の監護者の指定そのほか子の監護に関する審判の申し立てがあった場合に、家庭裁判所は別の申し立てによって仮差押え、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる」というものです。そしてこの保全処分は、審判前における子の引渡しを含むとされていますので、この制度が利用できます。この申し立てが認められると、引き渡せという審判がなされます。保全処分には強制執行力があり、後に基本の審判でも監護者として指定される可能性が高いといえます。家庭裁判所が子どもを引き渡すように命じる審判や仮処分が出たにもかかわらず、子どもを引き渡さない場合は家庭裁判所が子どもを引き渡すよう説得したり(履行勧告)、お金を支払わせたりする(間接強制)ことで、子どもの引き渡しを促すことになります。
    また、子どもの引き渡しには人身保護請求という方法もあります。これは、請求の日から1週間以内に手続きし、すぐに裁判が行われます。裁判所が子どもを引き渡すように命じたにもかかわらず、これに従わない場合、罰金や懲役などが課せられます。

  • 子どもに会いたい

    子どもと離れて暮らす親には、離婚後、子どもとあったり連絡をとったりする面接交渉権があります。民法766条にも「父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子の面会及びその他の交流について、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない」と面接交渉についてもふれています。
    面接交渉について決めなくても離婚はできますが、離婚後の話し合いは難しい面があるので離婚前に決めておくのが望ましいです。話し合いでは、会う頻度や面接の時間・場所などを具体的に決めて離婚協議書などの文書にしておきます。話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に面接交渉の調停を申し立てることができます。ただし、親として会いたいからたくさん会わせてほしいというだけでは裁判所は説得できません。面接することが、子どもの幸せの観点から利益になるということを説得的に裁判所に伝える必要があります。

    子どもを引き取った側は、相手方とは会わせたくないと思っても、理由もなく子どもとの面会を拒否することはできません。ただし相手に会うことが子どもの幸せにとって害があるときは面接の拒否や制限をすることができます。例えば、暴力をふるう・養育費を支払わない・連れ去りの恐れがあるなどの場合です。

  • 親権者を変更したい

    無理矢理に親権を押し付けても、子どものための監護養育は期待できません。「やむを得ない事由があるとき」には親権者を辞任することができますが、やむを得ない事由があるかないかは、親の判断1つでは決められず、家庭裁判所に申し立てて許可の審判を必要とします。家庭裁判所は、長期間海外に滞在せざるを得ないとか、刑に服する、重病であるなどの個々の事情を調査した上で辞任を許可します。再婚なども事情次第になります。許可の審判書の謄本を添えて戸籍係に親権辞任の届出をしてはじめて辞任の効果が生じます。
    また、離婚のときにいったん親権者を定めたものの、その親権者が子どもに対して虐待を行っていたり、養育を放棄するなど、親権者として問題があるときや相手に親権を代わってほしいときは、親権者変更の申し立てをしなければなりません。変更できるのは「子の利益のために必要があると認めるとき」で、親の都合で変更できるものではありません。親権者変更の申し立てができるのは、子どもの父、母だけではなく、子の親族からもできます。例えば、妻を親権者と定めて協議離婚したものの、その妻が子どもを実家に預けたまま他の男性と同棲してしまい、子どもの面倒を見られないようなとき、夫はもちろん親権者の変更の申し立てをできますが、夫の父母からも親権者変更の申し立てができるのです。親権者変更の調停または審判が成立したときは、その謄本をもらって戸籍係への届出をすることが必要になります。子どもが虐待を受けているなど、子どもを保護する緊急の必要性がある場合は、親権者変更の調停または審判の申立てと同時に、審判前の保全処分として、仮の子の引渡し(暫定的に子どもを引き渡す処分)を申し立てることができます。

    親権者の変更が認められるかどうかの判断基準は、子どもの利益のために親権者の変更が必要かどうかという点で下記のような要因があります。

    • 養育の環境
    • 子どもに対する愛情の度合い
    • 現親権者の養育態度
    • 現親権者の心身の健全性
    • 子どもの年齢,心身の状況,精神状態
    • 子どもの意思 など

    しかし、申し立てをしても必ず変更されるとは限りません。家庭裁判所の実情をみると、親権者の指定及び変更事件の数は多いですが、そのうち不成立・取り下げも全体の約35%もあります。現状において、子どもが親権者となった親から虐待されたり、育児放棄されたりなど、かなり明白な事情を証明できなければ、子どもの現在の環境をひっくり返して、再度子どもを混乱させることは望ましくないと考えられているのです。

  • 養育費を増額・減額したい

    一度決められた養育費は、普通ある程度先の見通しに立った上で決められるものですから、それを変更することは困難になります。
    しかし、養育費のように年々子どもの成長につれてかかる費用も変化し、それが10年、15年と長期間にわたるものは、社会情勢・物価水準の変化に伴い、養育費の額も変更できることを認めないと不公平になる恐れがあります。物価の変動に加えて、子の事情として、進学による教育費の増加、病気、事故などによる医療費の増加などがあり、その子の親権者・監護者の事情としては、勤務先の倒産、病気、怪我など、やむを得ない事情により収入の低下をきたしたことなどが考えられます。養育費を取り決める際に当事者が、変更が予見し得た事情が現実化したにすぎないような場合などは「事情の変更」があったとは認められないとした決定もあります。しかし、養育費は子の福祉のためのものですから必ず増額又は減額が認められるわけではありません。
    そして、支払う側の事情としては、養育費を決めた時点よりも収入がアップしていること、つまり養育費の増額に応じられる事情があることが必要になります。逆に、支払う側に支払いの継続が困難なやむを得ない事情が発生し、受け取る側が収入の増加安定を得たときは、減額の請求もできる理屈になりますが、裁判所に正式に減額を請求する例は少なく、事実上減額送金、送金遅滞となってしまうようです。
    養育費の増減額も、まずは親同士の話し合いで決める問題となります。もし話し合いができないとき、あるいは話し合いがつかないときは、家庭裁判所に養育費の増減額を求める調停の申し立てができます。子の養育費は「監護について必要な事項」のうちの重要なものであり、「監護について相当な処分」として親権者から他方の親に養育費の分担を請求できることになっていますから、その変更も認められます。

  • 離婚後の子どもの氏は

    両親が離婚して一方が戸籍から抜けても、父母どちらかが親権者になっても、子どもの戸籍は元のままで変わりません。
    例えば、協議離婚で母親が子どもの親権者となり、子どもと生活することになり、母親が戸籍を抜けて新しい戸籍を作っても、子どもは父親を筆頭者とする戸籍のままで姓も変わりません。子どもの戸籍の記載事項に「父母が協議離婚をし、親権者を母とする」ということが記されるだけです。また、子どもを連れて離婚した母親が旧姓に戻っても、子どもの姓は変わりません。母親が離婚時に「離婚の際に称していた氏を称する届」を出し、離婚前と同じ姓を名乗った場合も、母親と子どもの姓は同じですが、戸籍は別々になります。
    父親が親権者となって子どもと生活する場合、両親が離婚しても、戸籍上・子どもの氏に影響はないため、子どもは父親の氏を名乗り続けることになります。姓も戸籍も同じですので問題はないでしょう。
    母親が親権者となって暮らす場合、母子の戸籍や姓が違うと、社会生活上、様々な支障が生じることがあります。親権者である母親が子どもに同じ姓を名乗らせ、同じ戸籍にしたい場合は、下記の手続きをとります。

    • 離婚の際に母親を筆頭者とする新しい戸籍を作る。
    • 家庭裁判所に子の氏の変更許可を得る手続きをとる。
    • 変更許可を得たら、子どもを母親の戸籍に入籍する。

    また、母親が離婚前の姓を選択し、子どもと同じ姓を名乗っている場合も、続きは同じです。

男女トラブル

  • 婚約を破棄された

    婚約とは、将来婚姻することの約束のことです。身分法上の契約で、当事者に意思能力があれば有効に成立するとしており、結納その他慣行的儀式を伴う必要はありません。判例によれば、男女が誠心誠意をもって将来夫婦になることを約束すれば足りるとしています。約束であるが故に、一人の人間に対して複数の婚約が同時に成立している場合もあります。(社会通念上・公序良俗上、認められるかは別問題です。)婚約は口約束だけでも成立しますが、万が一トラブルが生じて、裁判等で婚約の成立を認めてもらう必要が生じた場合は、婚約の事実を立証しなければなりません。結納の授受・婚約指輪の交換・両親に婚約者として紹介する等の外形事実がなく、口約束しかない場合、婚約事実を立証することは非常に困難なものになります。婚約が成立した場合、当事者は婚姻を成立させる義務を負うことになります。しかし、婚姻自体は完全な自由意志によってなされるべきもので法的強制にはなじまないものですので、婚約が成立しているからといって、相手に対して入籍を強要することはできません。

    婚約を解消された場合

    前述したとおり、婚姻は完全な自由意志の基づいてなされるものです。よって、婚姻の意思がなくなってしまった以上、例え婚約していたとしても婚姻を強制することはできません。つまり、当事者の一方に婚姻意思がなくなってしまった以上、婚約の解消自体は自由となっています。しかしながら、一方の当事者からの婚約の解消が自由であるとしても、婚約によって、両当事者は婚姻を成立させる義務を負っていたはずです。なので婚約解消に理由がない場合には、婚約解消によって受けた損害について損害賠償請求が出来ることになります。婚約解消における損害賠償請求を考えていくにあたり重要な点は、どちらが婚約解消したかではなく、婚約解消自体に正当な理由があったかどうかということが争点になります。損害賠償できる範囲には、財産的損害と精神的損害があります。財産的損害については、結婚式場や新婚旅行等の申込金のキャンセルや準備した指輪、新居を借りるにあたっての権利金等が含まれます。精神的損害は、婚約解消の時期やそれまで付き合ってきた期間の問題等、違法性の程度が事案によって異なってきますので、一概に基準があるわけではありません。最終的には、裁判所の判断に委ねられることになります。また、結納金の授受があった場合には、相手方に対して結納金の返還を求めることも可能です。

  • 内縁を破棄された

    結婚間もない離婚といっても、法律上は2つに分けて考える必要があります。それは、婚姻届の提出がすんでいるかどうか、俗に言えば入籍前か後かの問題です。婚姻届を提出していないため、法律上の夫婦ではないが、双方が婚姻意思をもち夫婦として共同生活を営んでいる、事実上の夫婦関係を内縁といいます。法律上の結婚であれば、いかに期間が短くても、その別れには手続き・財産分与・慰謝料などの取り決めがありますが、事実上の結婚にとどまっていた場合は、言葉では「離婚」といっても、法律的には離婚ではなく「内縁の解消」になります。
    内縁の解消は、事実上の離婚手続きといってもいいのでしょうが、法律婚の解消とは違い、協議離婚・裁判上の離婚の場合のような一定の手続きがありません。内縁は、一緒に夫婦生活をしているという事実が2人の基礎ですから、別れる意思で別の生活に入ってしまうと、それが内縁の解消になります。双方の合意、協議で別れる事が穏当ですが、一方がどうしても合意しない場合、事実婚は、戸籍上は何も記載されていないので、事実の終わりが、すなわち離婚になります。あとは、内縁を不当に解消(破棄)した者に対する損害賠償の問題となります。このように事実上の離婚自体は自由ともいえますが、正当な理由もなく破棄した場合は、損害賠償・慰謝料を支払う義務があります。ここでいう正当な理由とは、離婚原因(民法770条1項)と同じくらいの事実と考えてよいでしょう。また、内縁解消が一方当事者の帰責事由(貞操義務,同居協力扶助義務,婚姻費用分担義務違反等)によって生じたときは、他方は生じた損害の賠償を請求できます。

  • 認知して欲しい

    子どもが生まれた場合、生んだ女性は認知され、「母」になれます。生んだ女性が結婚していれば、その夫である男性も、法律上「父」と認められます。しかし、結婚していない場合、父であるはずの男性は,法律上「父」とは認められません。その場合は養育費の請求も、また男性が死亡しても子どもは男性の財産を相続できません。そのために認知が必要になります。認知とは、非嫡出子についてその父又は母との間に、意思表示又は裁判により親子関係を発生させる制度をいいます。
    認知は、所定の用紙に必要事項を記載し,市町村役場に提出することで成立します。相手が認知に応じてくれない場合は、家庭裁判所に認知を求める調停を申し立て、それでも応じてくれない場合は、裁判を起こすこととなります。
    認知の方法には任意認知と強制認知とがあります。

    任意認知

    子の父又は母が自ら進んでする認知をいいます。原則として戸籍上の届出によって効力を生じます。父は退治を認知することができますが、母の承諾が必要になります。父又は母は、子に直系卑属がある場合には、その利益の為(相続権など)たとえ子が死亡した後でも認知することができます。

    強制認知

    子、その直系卑属又はこれらの法定代理人は、父又は母を相手方として、家庭裁判所に認知を求める訴えを提起することができます。しかしその前提として、調停を申し立てなければなりません。

  • 交際相手が結婚していた

    日本においては、民法723条で、一夫一妻制を建前としています。例えばあなたは女性で、交際相手と結婚したいと思っていますが、相手は既に結婚しています。彼は「妻とはすぐに離婚するつもりだから」といっています。この場合どういった法律問題が生じるでしょう?
    まず妻子ある男性との婚約は基本的には、公序良俗に反するので無効となります。そればかりか、彼と妻子との婚姻関係の破綻の原因が、彼とあなたの交際にあるとすると、あなたは妻から損害賠償請求されるおそれもあります。しかし、彼と妻との関係が既に破綻していて事実上の離婚状態にあるような場合は、離婚後に結婚するという約束は婚約として有効といえるでしょう。彼とあなたとの交際が離婚原因であるなら、問題はとても複雑になります。有責配偶者からの離婚請求ができるのかというのがまず一点目です。他の女性と結婚したいから離婚を求めるというのは、自分で不貞行為をしたにもかかわらず非常に身勝手な理由です。日本においては、有責配偶者からの裁判で離婚を認めてもらう場合にはいくつかの条件があります。

    別居期間

    離婚とは夫婦関係の破綻であることなので、その目安として別居期間が長いことをひとつの指針にしています。この別居期間の長さとは、結婚生活の長さとの比較で判断します。結婚期間が長い場合は、夫婦の絆も強いはずなので相当期間別居していることが必要です。

    子どもの年齢

    未成熟児がいると離婚は認められません。

    十分な金銭給付

    財産分与や慰謝料を出来るだけ多額に支払わなければなりません。支払う側の資力でその金額は変わります。
    上記の理由が揃っていたとしても、離婚が認められないことは多々あります。裁判による離婚ではなく、協議や調停による離婚のほうがあなたや交際相手にも負担がかからない方法といえるでしょう。

弁護士費用

  • 離婚問題の弁護士費用

    離婚問題の弁護士費用(消費税は別途申し受けます)

    内容 金額
    着手金 事件の着手にあたってお支払いいただく費用 200,000円~300,000円
    成功報酬 離婚、認知などの調停の目的を達成したとき 200,000円~400,000円
    調停の最終的な目的は達成できなかったが、関連する事項の一部を合意するなど、一定の結果が生じた場合(例:離婚自体は成立しなかったが、婚姻費用の分担や子どもとの面会交流について合意が成立した、など。 上記を上限としつつ、協議のうえ減額。
    裁判・着手金 調停から引き続き、裁判のご依頼をお受けした場合 100,000円~200,000円
    裁判・成功報酬 離婚、認知などの裁判の目的を達成したとき 300,000円~400,000円
    裁判の最終的な目的は達成できなかったが、関連する事項の一部を合意するなど、一定の結果が生じた場合(例:離婚自体は成立しなかったが、裁判上の和解で婚姻費用の分担や子どもとの面会交流について合意が成立した、など) 上記を上限としつつ、協議のうえ減額。
  • 男女トラブルの弁護士費用

    金銭トラブルについてのご依頼をいただいた場合

    民事裁判等のご依頼をお受けする場合の費用は、通常、受任時(着手金)と事件終了時(成功報酬)の2回に分けてお支払いいただきます。
    金額は、ご依頼事項の経済的利益の額に応じて、次のとおりになります。

    経済的利益の額 着手金 報酬金
    300万円以下 8% 16%
    300万円を超え、3000万円以下 5% +9万円 10% +18万円
    3000万円を超え、3億円以下 3% +69万円 6% +138万円
    3億円を超える 2% +369万円 4% +738万円
    • 経済的利益の額とは、裁判で金銭の支払いを求める場合はその金額、不動産の明渡しを求める場合は不動産の時価などを指します。
    • 例えば、500万円の貸金返還請求訴訟を起こす場合、上記の表に当てはめれば、着手金の金額は34万円(500万円×0.05 +9万円)、報酬金の金額は68万円(500万円×0.1 +18万円)となり、最終的にご負担いただく弁護士費用は102万円ということになります。
    • しかし、単に「500万円の貸金返還請求訴訟」といっても、その難易は事案によって様々です。しっかりした契約書があり、相手方に資金調達の目途があれば、容易かつ短期間に解決することもありますが、逆に、証拠が乏しいことを幸いに相手方が全面的に争ってくれば、事件は複雑化・長期化します。
    • このようなことから、上記の表はあくまでも目安で、事案の実態に沿った費用をご提示させていただきますので、まずはご相談ください。

    認知など、金銭トラブル以外のご依頼をいただいた場合

    通常、受任時(着手金)と事件終了時(成功報酬)の2回に分けてお支払いいただきます。任意での話し合いや調停(裁判所での話し合い)がまとまらず、訴訟を起こすことになった場合は、別途費用(追加の着手金)をお支払いいただくことになります。

    着手金 事件の着手にあたってお支払いいただく費用 200,000円~
    300,000円
    成功報酬 認知などの調停の目的を達成したとき 300,000円~
    400,000円
    裁判・着手金 調停から引き続き、裁判のご依頼をお受けした場合 100,000円~
    200,000円
    裁判・成功報酬 離婚、認知などの裁判の目的を達成したとき 300,000円~
    400,000円