事務局ブログ/彫刻屋台

日中はブラウス一枚で過ごせる日もあれば、気温が上がらず冬物のジャケットを羽織ったり、ストールを持ち歩いたりと、日によって気温の差が大きく、服装選びに迷う季節となりました。

皆様体調など崩されていませんか。

 

10月の第2土・日曜日に開催された鹿沼秋祭りも、初日は雨で肌寒く、ずっと外にいると身体が冷えて震えてしまいましたが、2日目は暑くて半袖を着ても太陽の下では汗をかいてしまうほどでした。

 

鹿沼今宮神社祭は、慶長十三年(1608年)、干ばつに苦しむ人々が三日三晩の雨乞いを行い、雷雨を呼び寄せたことに始まります。神の霊験に感謝し、祭りは宵祭りと例祭として受け継がれ、氏子34か町のうち屋台を持つ27か町から毎年20台ほどの屋台が奉納されるそうです。34か町の氏子町は上組、下組、田町下組、田町上組の四つの組に分けられています。

 

今回のブログでは、上組天神町の屋台を少しご紹介したいと思います。

 

この屋台は白木造りで、彩色を施さず、木肌の美しさと彫刻の力強さが際立っています。

鬼板と懸魚には波間に向かい合う雄竜、脇障子には竜と虎、障子回りや後ろ障子にも竜が巡り、高欄下と車隠しには「牡丹に唐獅子」が配されています。

また、琵琶板や外欄間には尾長鳥と梅(部分的に桜)を配し、繊細な「小桜」の技法が施されています。屋台の随所には、リスやにわとりといった身近な生き物の彫刻も見られ、自然への親しみが感じられます。

全体として、厚みのある彫刻が安定感を生み、均整のとれた構成がこの屋台の魅力となって、華やかさよりも、静けさの中に宿る力を感じさせる重みのある屋台だと思います。

 

 

今年のお祭りには長男も帰省し、友人家族も泊りに来て賑やかな時間を過ごしました。大学生と高校生の息子たちと4歳の男の子が年の離れた兄弟のように遊ぶ姿が愛おしかった。

我が家では祭りの衣装の片付けも済み、秋の終わりを感じながら少し物寂しさも覚えております。


  お問い合わせ

  お電話