暦の上では秋とはいえ、9月に入ってもなお厳しい残暑が続いています。朝夕の風にほんの少しだけ秋の気配を感じながら、季節の移ろいを待つ日々です。
そんな折、先日あるイベントで開催されたピアノコンサートに足を運びました。
演奏されたのは、映画『子ぎつねヘレン』や、かつて大ヒットしたテレビドラマ『101回目のプロポーズ』(1991年)の劇中音楽を手掛けたピアニスト・作曲家、西村由紀江さん。偶然にも少し前にネット配信で数十年ぶりにドラマ全話を見終えたばかりだったこともあり、胸が高鳴りました。
コンサートでは「夢を追いかけて~薫のテーマ~」や主題歌「SAY YES」などが演奏され、ドラマのシーンがまるでスクリーンに映し出されるかのように、心に蘇りました。音楽が記憶を呼び起こす力を持っていることを、改めて感じた瞬間です。
前半は名作映画の音楽など、後半はクラシックのショパンの曲から始まり、繊細な演奏に酔いしれました。さらに、ルノワールの絵画『可愛いイレーヌ』をイメージした曲や、クラシック、ポップス、ボサノバなどジャンルを超えた多彩なプログラムが続き、西村さんの軽やかで温かなトークも相まって、会場は和やかな空気に包まれていました。
暑さで少し疲れた身体に、音楽という栄養がじんわりと染み渡るような、そんなひととき。
来週は次男が毎年参加している鹿沼市のスタインウェイ演奏会もあり、まだしばらくはピアノの響きが心に残りそうです。
