法律コラム/代襲相続について

民法では、被相続人の子が既に死亡している場合、その子(被相続人の孫)がその子に代わって相続することが認められています。これを代襲相続と言います。

1 養子の子の代襲相続

被相続人の子が養子である場合、被相続人と子の養子縁組の成立時期と孫の出生時期を比較して、代襲相続が認められるかどうかが変わります。被相続人と子の養子縁組成立前に生まれた孫には代襲相続は認められませんが、被相続人と子の養子縁組成立後に生まれた孫には代襲相続が認められます。即ち、被相続人と子の親族関係が生じた後に孫が生まれているのであれば、「親→子→孫」の順番で親族関係が発生しており、被相続人の「直系」の卑属といえますが、被相続人と子の親族関係が生じる前に既に孫が生まれている場合、「子→孫、親→子」の順番で親族関係が発生しているため、被相続人の「直系」の卑属とはいえないのです。

2 兄弟姉妹の代襲相続

被相続人の兄弟姉妹の子への代襲相続も認められています。

では、被相続人の兄弟姉妹が被相続人の親の養子の場合、同じように、その養子縁組の成立時期と兄弟姉妹の子の出生時期によって、代襲相続の成否が決まるのでしょうか。

これについて、代襲相続を認めないという裁判例(横浜地判令和4年4月13日)と代襲相続を認めるという裁判例(東京高判令和5年1月18日)がありました。

そして、最高裁令和6年11月12日判決は、「被相続人の兄弟姉妹が被相続人の親の養子である場合に、被相続人との間に養子縁組による血族関係を生ずることのない養子縁組前の養子の子は、養子を代襲して相続人となることができない旨を定めたものと解される」として、代襲相続を認めないという見解を示しました。

我々としては、被相続人と兄弟姉妹の関係にある養子がいる場合、被相続人の親の養子縁組がなされた時期と養子の子が出生した時期を比較し、養子の子が養子縁組前に生まれていれば代襲相続は発生しないということを認識しておくべきです。


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