弁護士ブログ/高木光春

東京オリンピックが開催されるかどうか不透明なこの時期に、興味深い記事を見つけた(4月7日、下野新聞)。

開会式の演出案を明らかにした週刊文春の記事を巡って、五輪組織委員会が文春側に、開会式の演出は「極めて機密性の高い秘密情報」の開示であり、内部資料の画像掲載は著作権侵害や業務妨害にも当たりうるとして、掲載誌回収やオンライン記事の全面解除などを求めたというのである。

最近注目記事を連発する文春側は、巨額の税金が浪費された疑いのある開会式の内情を報じることには高い公共性、公益性があり、雑誌の回収を求める姿勢は極めて異例、異常だとして一歩も引く構えを見せない。

確かに、サプライズ演出を目論む組織委側が、事前にこれを暴露されてはオリンピックの興味が削がれると考えることにも一理ありそうではあるが、著作物としてどのような点が創作的に表現されているというのか興味深い。ただ、文春側が知り得た情報を国民(読者)に伝達することが表現の自由(憲法21条1項)として保護され、国民の知る権利にも関わるとすれば、著作権侵害や業務妨害を理由に安易に掲載誌の回収等を求めることは慎重であるべきであろう。

皆様はどう思いますか?

それにしても、なぜそんなに機密性の高い秘密情報が漏れてしまったのだろう。


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