「起訴」とは何ですか

起訴とは、刑事訴訟における公訴の提起のことです。検察官による捜査の結果、被疑者が間違いなく犯罪を起こしたと確信し、刑事処分が必要であると判断した場合、裁判所にて裁判を行う手続です。 日本では、公訴提起の権能を検察官だけに認めています。(起訴独占主義)これには、起訴・不起訴を公正かつ統一的に行うという利点がありますが、検察官の独善を招く危険もあるとされています。現行の刑事訴訟法は原則としてこの主義を採用していますが、準起訴手続や検察審査会制度を設けることで、その弊害の防止を図っています。

準起訴手続

公務員の職権濫用罪について検察官が、不起訴処分としたときに、公訴又は告発した者の請求により、裁判所が事件を審判に付するか否かを決定する手続。請求を受けた裁判所は審理を行い、事件を起訴すべきものと判断をするときは付審判の決定をする。

検察審査会

検察官の訴追権の運用に民意を反映させて、その適正化を図る為に作られた制度。衆議院議員の選挙権者から無作為に選定された11名の審査員が、検察官の不起訴処分の当否を審査する。不起訴不当・起訴相当の議決がなされると、検事正が事件の処理を再考する。起訴を強要しうるものではないが、訴追権運用の適正化に一定の影響を及ぼしているとされている。

起訴には、以下の2種類のパターンがあります。

「公判請求」

裁判所での裁判を求める起訴の方法のこと。

「略式請求」

正式な公判を開かず書面審理だけで刑を言い渡す簡易な刑事裁判手続。簡易裁判所が50万円以下の罰金又は科料を言い渡す場合かつ、被疑者が略式手続によることに異議がない場合に、起訴と同時に検察官の請求によって行われるもの。

起訴にあたり、検察官は起訴状を裁判所に提出します。起訴状には裁判所に対して、審判の対象を特定して提示し、被告人対して、攻撃の内容を告知して防御権の行使を全うさせてさせる機能を持ちます。 起訴状には、氏名その他被告人を特定するに足りる事項、公訴事実、罪名の記載が法律で義務付けられています。公訴事実は、訴因を明示して記載されます。訴因については、訴訟物の設定である為可能な限り罪となるべき事実を特定していなければならない。特定が不十分な場合には、検察官に釈明が求められ、それでも不十分な場合には、無効として公訴は、棄却されます。