男女トラブル

交際相手が結婚していた

日本においては、民法723条で、一夫一妻制を建前としています。例えばあなたは女性で、交際相手と結婚したいと思っていますが、相手は既に結婚しています。彼は「妻とはすぐに離婚するつもりだから」といっています。この場合どういった法律問題が生じるでしょう?
まず妻子ある男性との婚約は基本的には、公序良俗に反するので無効となります。そればかりか、彼と妻子との婚姻関係の破綻の原因が、彼とあなたの交際にあるとすると、あなたは妻から損害賠償請求されるおそれもあります。しかし、彼と妻との関係が既に破綻していて事実上の離婚状態にあるような場合は、離婚後に結婚するという約束は婚約として有効といえるでしょう。彼とあなたとの交際が離婚原因であるなら、問題はとても複雑になります。有責配偶者からの離婚請求ができるのかというのがまず一点目です。他の女性と結婚したいから離婚を求めるというのは、自分で不貞行為をしたにもかかわらず非常に身勝手な理由です。日本においては、有責配偶者からの裁判で離婚を認めてもらう場合にはいくつかの条件があります。

別居期間

離婚とは夫婦関係の破綻であることなので、その目安として別居期間が長いことをひとつの指針にしています。この別居期間の長さとは、結婚生活の長さとの比較で判断します。結婚期間が長い場合は、夫婦の絆も強いはずなので相当期間別居していることが必要です。

子どもの年齢

未成熟児がいると離婚は認められません。

十分な金銭給付

財産分与や慰謝料を出来るだけ多額に支払わなければなりません。支払う側の資力でその金額は変わります。
上記の理由が揃っていたとしても、離婚が認められないことは多々あります。裁判による離婚ではなく、協議や調停による離婚のほうがあなたや交際相手にも負担がかからない方法といえるでしょう。

認知して欲しい

子どもが生まれた場合、生んだ女性は認知され、「母」になれます。生んだ女性が結婚していれば、その夫である男性も、法律上「父」と認められます。しかし、結婚していない場合、父であるはずの男性は,法律上「父」とは認められません。その場合は養育費の請求も、また男性が死亡しても子どもは男性の財産を相続できません。そのために認知が必要になります。認知とは、非嫡出子についてその父又は母との間に、意思表示又は裁判により親子関係を発生させる制度をいいます。
認知は、所定の用紙に必要事項を記載し,市町村役場に提出することで成立します。相手が認知に応じてくれない場合は、家庭裁判所に認知を求める調停を申し立て、それでも応じてくれない場合は、裁判を起こすこととなります。
認知の方法には任意認知と強制認知とがあります。

任意認知

子の父又は母が自ら進んでする認知をいいます。原則として戸籍上の届出によって効力を生じます。父は退治を認知することができますが、母の承諾が必要になります。父又は母は、子に直系卑属がある場合には、その利益の為(相続権など)たとえ子が死亡した後でも認知することができます。

強制認知

子、その直系卑属又はこれらの法定代理人は、父又は母を相手方として、家庭裁判所に認知を求める訴えを提起することができます。しかしその前提として、調停を申し立てなければなりません。

内縁を破棄された

結婚間もない離婚といっても、法律上は2つに分けて考える必要があります。それは、婚姻届の提出がすんでいるかどうか、俗に言えば入籍前か後かの問題です。婚姻届を提出していないため、法律上の夫婦ではないが、双方が婚姻意思をもち夫婦として共同生活を営んでいる、事実上の夫婦関係を内縁といいます。法律上の結婚であれば、いかに期間が短くても、その別れには手続き・財産分与・慰謝料などの取り決めがありますが、事実上の結婚にとどまっていた場合は、言葉では「離婚」といっても、法律的には離婚ではなく「内縁の解消」になります。
内縁の解消は、事実上の離婚手続きといってもいいのでしょうが、法律婚の解消とは違い、協議離婚・裁判上の離婚の場合のような一定の手続きがありません。内縁は、一緒に夫婦生活をしているという事実が2人の基礎ですから、別れる意思で別の生活に入ってしまうと、それが内縁の解消になります。双方の合意、協議で別れる事が穏当ですが、一方がどうしても合意しない場合、事実婚は、戸籍上は何も記載されていないので、事実の終わりが、すなわち離婚になります。あとは、内縁を不当に解消(破棄)した者に対する損害賠償の問題となります。このように事実上の離婚自体は自由ともいえますが、正当な理由もなく破棄した場合は、損害賠償・慰謝料を支払う義務があります。ここでいう正当な理由とは、離婚原因(民法770条1項)と同じくらいの事実と考えてよいでしょう。また、内縁解消が一方当事者の帰責事由(貞操義務,同居協力扶助義務,婚姻費用分担義務違反等)によって生じたときは、他方は生じた損害の賠償を請求できます。

婚約を破棄された

婚約とは、将来婚姻することの約束のことです。身分法上の契約で、当事者に意思能力があれば有効に成立するとしており、結納その他慣行的儀式を伴う必要はありません。判例によれば、男女が誠心誠意をもって将来夫婦になることを約束すれば足りるとしています。約束であるが故に、一人の人間に対して複数の婚約が同時に成立している場合もあります。(社会通念上・公序良俗上、認められるかは別問題です。)婚約は口約束だけでも成立しますが、万が一トラブルが生じて、裁判等で婚約の成立を認めてもらう必要が生じた場合は、婚約の事実を立証しなければなりません。結納の授受・婚約指輪の交換・両親に婚約者として紹介する等の外形事実がなく、口約束しかない場合、婚約事実を立証することは非常に困難なものになります。婚約が成立した場合、当事者は婚姻を成立させる義務を負うことになります。しかし、婚姻自体は完全な自由意志によってなされるべきもので法的強制にはなじまないものですので、婚約が成立しているからといって、相手に対して入籍を強要することはできません。

婚約を解消された場合

前述したとおり、婚姻は完全な自由意志の基づいてなされるものです。よって、婚姻の意思がなくなってしまった以上、例え婚約していたとしても婚姻を強制することはできません。つまり、当事者の一方に婚姻意思がなくなってしまった以上、婚約の解消自体は自由となっています。しかしながら、一方の当事者からの婚約の解消が自由であるとしても、婚約によって、両当事者は婚姻を成立させる義務を負っていたはずです。なので婚約解消に理由がない場合には、婚約解消によって受けた損害について損害賠償請求が出来ることになります。婚約解消における損害賠償請求を考えていくにあたり重要な点は、どちらが婚約解消したかではなく、婚約解消自体に正当な理由があったかどうかということが争点になります。損害賠償できる範囲には、財産的損害と精神的損害があります。財産的損害については、結婚式場や新婚旅行等の申込金のキャンセルや準備した指輪、新居を借りるにあたっての権利金等が含まれます。精神的損害は、婚約解消の時期やそれまで付き合ってきた期間の問題等、違法性の程度が事案によって異なってきますので、一概に基準があるわけではありません。最終的には、裁判所の判断に委ねられることになります。また、結納金の授受があった場合には、相手方に対して結納金の返還を求めることも可能です。